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執筆者の写真あけみ

師の一句 「一樹一円をなし落椿」 深見けん二 

更新日:2020年6月16日

深見けん二俳句集成(2016年3月・ふらんす堂)の季題索引を見ると、春の部には花の句が沢山収載されている。中でも桜の百句を筆頭に、梅の60句、椿は23句である。掲句の椿は先生の旧居、所沢市上安松に近い東光院の境内の藪椿を詠んだもので、結社花鳥来の定点の吟行地のひとつでもある。樹の大きさや落ちている花の数、風もなく穏やかな、まだ庭を掃く前の朝か夕。小鳥が入れ替わり蜜を吸いに来ていること…。などがわかる。平明にして、想像の広がってゆく写生句である。

                                 鈴木すぐる 主宰

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深見けん二先生の軌跡

東京大学第二工学部冶金学科 燈れる研究室や花の雨 実験衣きて校庭に花惜む 夕焼や学園古りて厳かに 父の道つぎて我立つ夜学かな 鉱山 日曜の鉱山は静かに春の雨 紫に夕焼さめし廃石場かな 日盛りや鉱山の発破に小屋ゆるる 坑内を出て夏川のひびきある 夏山を削りうち建て坑夫小屋

鈴木すぐる  子供の日

花は葉に「誓の桜」影を濃く コロナ禍の路地に白亜絵子供の日 菖蒲湯のかをり鼻からまなこから 店主敬白コロナにも触る新茶かな 反りぎみに将軍塚碑緑さす 畠なかの白旗塚や若葉雨 大木へ蛇結茨のアーチかな 餌をねだる羽を震はせ烏の子 角川「俳句」2020年7月号 作品8句

蟷螂のあし繊々と草を踏み 正木ゆう子

角川 月刊俳句 2020年5月号 特別作品50句「草を踏む」より 50句のタイトルにされた句ですから、ご自分でも気に行っていらっしゃるのか。「繊々と」ですから、脚の細さというよりは、脚のしなやかさ、たおやかさに注目された。しかも、踏んでいる草もしなやかで、このしなやかな世界...

4 Comments


kingtoshi
May 19, 2020

なかなかだ

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kingtoshi
May 19, 2020

三従ね

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あけみ
あけみ
May 19, 2020

三従の女の末路梅を干す

母の句だけど、意味分かる?

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kingtoshi
May 19, 2020

手作りのマスク眺めて母想う

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